
ブルガリア(1969)発行の薬用植物切手シリーズの中の一種でAtropa belladonnaを表わす。 |
アトロピン
Atropineは、ナス科植物 Atropa belladonna から抽出されるアルカロイドで、眼科では古くから常用されてきた。
Atropaの語源
ギリシャ神話に「運命」の女神(three fates)がある。一番上で、もっとも恐ろしい存在がAtroposである。末妹のクロトは人間の生命の糸を紡ぎ、真ん中のラクシスはクロトの紡ぐ糸の長さを測り、挟みをもったアトロポスに渡す。アトロポスは適当と思う長さに糸を切る、つまり人間の生命を決定づけるのである。アトロポスが断固として生命の糸を断ち切り、その結果取りかえしがつかなくなることと、アトロピンの毒性が強く致死的であることを結びつけて、そう名付けられたといわれる。ちなみに、Atroposの語源は、a-(否定)+tropos(向きを変える)で、「向きを変えることのないもの」という意味である。
なお、belladonnaは本来はラテン語で、bella(美しい)+donna(婦人)、すなわち「美しい婦人」を意味する.アトロピン点眼によって瞳が大きくなって眼がぱっちりと美しく見えることから、昔は婦人が好んで用いたことからこう呼ばれたといわれている。
|